今週の言葉 (掲示伝導)

『露の身は ここかしこにて 消えぬとも 心は同じ 花のうてなぞ』

このお歌は、法然上人が75歳で御流罪になられる時、九条兼実公が今生の別れに際し「ふりすてて 行くは別れの はしなれど ふみわたすべき ことをしぞ思ふ」と詠まれたお歌に対する返歌です。

草葉の露のようにすっと消え行く、人の命は、はかなきものであります。互いの身が何時、何処で、どちらが先に果てようとも、共に極楽浄土の蓮の台で又お会い出来る事を忘れてはなりませんぞ。

法然上人の念仏のみ教えは、私たち罪深き凡夫の身でも往生を願い念仏称え申せば、阿弥陀如来の本願のお力によって三悪道に堕ちることなく生死、迷いの世界を離れ極楽へ往生させていただけるという事であります。

さらに私は、このお歌に遇い、たいへん有難く希望が生まれました。自分の我が子、家族、親、兄弟との別れを考えたとき、この倶会一処のお言葉によって安心を頂けるのです。いつの日かその別れが来たときにはお互い「ありがとう、阿弥陀様のお浄土でまた会おうね!」と語り合いたいものです。その実現には家族共に日々の念仏だけが頼りなのです。