寺院紹介

東方山薬王寺

薬王寺は、現在横浜市磯子区洋光台にあります。

薬王寺1

薬王寺の開創は、鎌倉時代末期1333年、矢部野村に建立されたと伝えられています。当山本尊の奥之院朝日薬師如来には次のような言い伝えがあります。奈良時代730年頃全国に疫病(えきびょう)が蔓延(まんえん)していました。行基(ぎょうぎ)〔668~749年〕はある朝、東の空に向って、南無薬師医王如来様に「人々の苦しみを救ってください」といっしんに礼拝しました。すると輝く朝日の中に薬師如来のお姿が現れ、行基は伏し拝みその目に焼きついた仏さまの姿を霊木三尺二寸の立像に刻みました。この仏さまを祀(まつ)って祈願(きがん)すると、人々の病は癒えてもとの明るく元気な村の生活が戻ってきました。ことの次第を行基から聞いた人々は、この仏さまを難病除けの薬師さまといって拝むようになりました。

薬王寺3

その後、朝日薬師は東大寺に奉納(ほうのう)されましたが、源頼朝が祈願して病が平癒したことにより、朝日薬師は鎌倉に迎えられました。その新田義貞による鎌倉攻略の戦火を逃れ、矢部野の元薬師山の薬師面(現在の洋光台北公園)に安置されました。 その後、田中村に奉じられましたが、再び開創の地である矢部野に戻り当山に奉安されました。

薬王寺2

前記の奥之院朝日薬師如来は、本堂の奥の御簾の中にご安置されております。この薬師如来は、平安時代後期の作で、御丈三尺二寸の一木鉈彫(いちぼくなたぼり)の非常に古いもので平成18年に横浜市の有形文化財に指定されました。