事業報告

『宗祖法然上人八百年大遠忌記念研修旅行「御遺跡参拝」』

平成24年3月12日(月)~14日(水)、2泊3日で関西にある法然上人の御遺跡を参拝する、宗祖法然上人八百年大遠忌記念研修旅行「御遺跡参拝」を開催いたしました。今期の最後を飾る、また今期の目玉事業でもあります。

第19期(平野会長)に開催した「他宗団見学」で、香川県にある法然上人に関係する寺社を参拝しましたので、今期は、流罪を赦されてからの上人のご足跡をたどることをテーマにしました。会員20名とOB1名の合計21名が参加しました。

最初の参拝先は、和歌山県の北端に位置する報恩講寺(西山浄土宗・和歌山市)です。関西空港からバスで1時間ほど南下した港町にあります。

 (写真ご提供・神浄青OB 白石隆弘上人)

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海べりの駐車場にバスを止め、徒歩で報恩講寺に向かいます。海の近くだけあって、ものすごい強風がたえず吹いていました。

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『勅修御伝』には記述がありませんが、法然上人が流罪を赦され、讃岐からお戻りの際に海が荒れ漂着されたとの伝説があり、法然上人二十五霊場の第八番となっています。

この地で法然上人は多くの村人を教化されました。別れを悲しむ人々のために、自ら刻まれたという法然上人の御像がご本尊になっています。脇士が阿弥陀如来という珍しい配置です。

古いながらも風格のある山門です。

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本堂にあがり、おつとめをさせていただき、ご住職からご法話を頂戴しました。

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続いて参拝したのは一運寺(浄土宗、大阪市住吉区)です。

こちらにも法然上人が讃岐からの帰途に漂着して滞在され、多くの人々を教化されたとの伝説が残っています。住吉大社の広大な敷地のすぐ脇の、住宅街の中にあります。

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こちらでも本堂でのおつとめの後、ご住職からご法話を頂戴しました。

現在修理中ですが、伝教大師作の阿弥陀如来像がおまつりされています。天変地異の時汗をかく「汗かき阿弥陀」と呼ばれているそうです。今は存在しませんが聖徳太子が造られたという阿弥陀如来像がかつてご本尊だったそうです。

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境内にある、大石内蔵助(中央)・主税(向かって右)父子と寺坂吉右衛門(同左)のお墓です。一運寺は、「忠臣蔵」に登場する、義士たちを命がけで支援した商人・天野屋利兵衛の菩提寺だったそうです。

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大阪ミナミに一泊し、翌13日(火)、最初に参拝したのは源光寺(浄土宗、大阪市北区)です。大阪駅からほど近い、住宅・商業地の中にあります。

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本堂でおつとめさせていただき、ご住職からご法話を頂戴しました。

こちらは天平年間に行基菩薩が創建され、「平生寺(へいしょうじ)」と称していましたが、法然上人が箕面勝尾寺にご滞在のおり、荒廃していたのを嘆かれ復興し、師僧源光上人の年忌にちなみ、「源光寺」と改められたそうです。ご本尊は秘仏の「天筆(=天から授かった)阿弥陀如来」(画像)が収蔵庫におまつりされています。

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続いて、法然上人が帰洛を許されるまでの4年間滞在された勝尾寺(かつおうじ)(高野山真言宗・箕面市)を参拝しました。大阪市内からバスで小一時間、うねうねした道をのぼった山の中にあります。

二十五霊場の第五番です。山門前で記念撮影しました。

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法然上人が起居された「二階堂」は境内の一番高いところにあります。

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 二階堂前からの眺めです。記念撮影をした山門が下に見えます。

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普段は非公開の二階堂にあがらせていただき、おつとめをいたしました。

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続いて京都府に入り、光明寺(西山浄土宗総本山・長岡京市)嘉祿の法難で法然上人の御遺骸を荼毘にふした場所です・「粟生(あお)の光明寺」して知られ、紅葉の名所です。秋には大変混雑しますが、この時は参詣していたのは我々だけでした。

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法然上人を荼毘にふした場所です。

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本堂「御影堂(みえいどう)」です。ご本尊は、法然上人が流罪になったとき、弟子の願いに応えて母上からのお手紙を張り合わせてご自身の像を造られた「張り子の御影」です。職員の方に、本堂はじめ山内をユーモアを交えながらご案内いただきました。

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本堂の裏手にある法然上人の御廟「御本廟」を遙拝いたしました。

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その日は京都に宿泊し、最終日の14日(水)、二尊院(天台宗・京都市右京区)をまず参拝しました。二十五霊場の第七番です。

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その名の通り、阿弥陀如来・釈迦如来の二尊を並べておまつりし、ご本尊としています。

元久の法難の際に、法然上人が弟子に連署させ天台座主に提出した「七箇条起請文」と、

九条兼実公から法然上人のお姿をこっそり描くようにと命ぜられた絵師が、お風呂上がりでくつろいでおられる法然上人が足をくずしておられて、法衣から足がとびでているのも描いてしまったので、それを恥じた法然上人がお念仏を称えると絵の足がひっこんだ、という伝説のある「足曳の御影」が収められています。こちらでも本堂でおつとめし、ご住職からご法話を頂戴しました。

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裏山にある法然上人の御廟所です。

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三天皇の御墓とされている「三帝廟」です。(写真には写っていませんが、もうひとつ向かって右側に塔があります)ここに法然上人のご遺骸やご遺骨を隠したのではないか、という説もあります。

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 二尊院のあと、総本山知恩院を参拝し、御廟でお別時をおつとめし、京都駅から新幹線に乗って神奈川へ戻りました。

3月という時期的なこと、二泊三日であったことからか参加者は予定を下回ってしまったのが反省点ですが、参加者の見識と親睦を深めるという成果はあげられたものと思います。

第20期の最後の行事が終わりました。今年度に入る直前に東日本大震災が発生し、神浄青も少なからず影響を受けましたが、予定していた事業はほぼ全て行うことが出来ました。これも各組理事と会員の皆さんのご支援ご参加、そして執行部の皆さんのご盡力のたまものと感謝しています。まもなく新しい期、第21期に入りますが、今後も皆様、浄青のため、それぞれの立場で可能な限り力をお貸しくださいますよう、お願い申し上げます。

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神浄青第20期会長 當間伸行